韓国と北朝鮮の首脳会談での「板門店宣言」は、日本でも多くの識者から歓迎されています。

「板門店宣言」は平和の出発点となる

世界はいま、NGOオックスファムが指摘しているように、貧富の格差が極限まで拡大し、この歪みが土台となって経済が軍事化し、世界のいたるところで激しい戦争が引き起こされ、罪のない市民が犠牲となっています。

 しかし昨年7月には、核兵器禁止条約が国連で採択され、朝鮮半島の完全非核化に向けた南北合意が実現させられました。このことが示すように、世界では非核・非同盟・平和への大きな変化が本流となっています。

 そしてこの変化は無名の民衆がつくり出したものです。その典型とも言うべきは韓国の市民革命の勝利であり、この勝利があってこそ、統一を視野に入れた南北宥和と非核化が前進したことは間違いありません。

 私は4月27日の南北首脳会談で合意された板門店宣言を読んで思わず拍手をしました。全面的かつ具体的で、真剣な外交が行われたことが理解できました。米国トランプ政権に付け入る隙を与えない見事な宣言です。

 一方、日本の安倍政権はどこまでも米国に従属し、そのもとで過去の貴国への侵略と植民地支配を反省せず、朝鮮民主主義人民共和国の核・ミサイルの脅威を煽り、「対話には意味がない」として文大統領にも軍事的圧力をけしかけるという恥ずかしく危険な態度を取り続けました。さらにこの「脅威」を憲法改悪の口実にする始末でした。心ある日本国民は安倍政権の打倒をめざしてたたかいを広げています。
韓半島の新しい流れは、北東アジアの平和の地域共同体づくりの出発点となる可能性をはらんでおり、歓迎をもって見ています。

Author: asiapeace